この記事では、リーフティーを用いた紅茶の基本的な淹れ方をご紹介します。
リーフティーの使用が難しいと感じている方や、家で本格的な紅茶を楽しみたいと考えている方におすすめです。ぜひこの機会に挑戦してみてください。
紅茶の専門店に行けばわかるように、リーフティーの選択肢はティーバッグよりも豊富で、自分の好みに合ったフレーバーを見つけやすくなっています。
普段はティーバッグを使っている方や紅茶の初心者でも、リーフティーの適切な淹れ方を学ぶことで、紅茶の魅力が一層深まりますよ。
重要なのは、「丁寧に淹れる」ことと、「なぜその作業をするのか」を理解しながら進めることです。
紅茶を淹れるための必須アイテムリスト
ここでは、紅茶を淹れるために必要なアイテムをご紹介します。
必要な基本アイテム
- ケトルまたはやかん
- 茶漉しが付いた抽出用ティーポット(ない場合は別途茶漉しを準備)
- サーブ用ティーポット
- タイマー
- ティーメジャー(ティースプーン)
- ティーカップ
- お好みの茶葉
あると便利な追加アイテム
- ティーコジー(ティーポットを保温するカバー)
- 計量用のはかり
紅茶のおいしい淹れ方
ここからは、紅茶のおいしい淹れ方をステップごとに解説していきます。
1.お湯の沸かし方
紅茶を淹れる際には、新鮮な水道水を勢い良く出して汲みます。たくさん空気を含ませるように汲むことがポイントです。
水中の酸素が茶葉を活性化させ、茶葉が活発に動くことで、風味豊かな成分が効率よく抽出されるのです。
紅茶を淹れる際、適したお湯の温度は98℃です。
電気ケトルを使用してもOKです。鍋ややかんを使って沸かす場合は、沸騰の泡が5円玉程度の大きさになるまでしっかり沸騰させることがポイントです。
紅茶に最適な水の選び方
紅茶を淹れる際、その味わいを引き立てるには軟水の方が向いています。
軟水を選ぶ理由は、紅茶の主要成分であるタンニンがカルシウムや他のミネラルと結合しやすく、その結果、紅茶の色や香りが損なわれ、渋みやコクが失われることが少ないからです。
日本の水道水は多くが軟水であるため、紅茶に適しています。しかし、多くのミネラルウォーターは硬水であり、紅茶を淹れるには不向きとされています。
2.予熱する <ティーポットの湯通しの方法>
紅茶を美味しく淹れるためには、抽出用ティーポットとサーブ用ティーポットを予め温めておくことが大切です。
これを行うには、ティーポットにお湯を注ぎ、内部を均一に温めます。ティーポットを予熱することで、お湯の温度が保たれ、紅茶の理想的な抽出が可能になります。
冷たいティーポットを使用すると、お湯の温度が急激に下がり、茶葉の適切な抽出温度98℃を維持できなくなるため、湯通しは必須です。
最初に抽出用ティーポットにお湯を注ぎ、抽出用ティーポット全体が温まったら、サーブ用ティーポットにそのお湯を移すことで、最低限のお湯の量でどちらも温めることができます。
予熱に使ったお湯は紅茶には使用せず、捨てるようにしてください。
3.茶葉を入れる <茶葉の正しい量の測り方>
紅茶を淹れるときは、抽出用ティーポットに、ティーカップ1杯分につきティースプーン1杯(約2.5〜3g)の茶葉を入れるのが一般的です。全てのカップ分の茶葉を用意してください。
特にフルリーフタイプの大きな茶葉の場合、ティースプーンでの計量が難しいことがあります。そんな時は、電子はかりを使用すると正確に測れるため、非常に便利です。
4.お湯を注ぐ <紅茶へのお湯の注ぎ方>
紅茶を淹れる際は、抽出用ティーポットに熱湯を勢いよく注ぎます。
一杯分は約170mlのお湯を目安にして、必要な分だけ注ぎます。
5.紅茶を蒸らす <茶葉を蒸らす正しい方法>
紅茶を淹れる時は、ティーポットに蓋をして、茶葉をきちんと蒸らすことが重要です。
大抵の場合、茶葉のパッケージに抽出時間が記載されているので、それに従いましょう。
何回か淹れるうちに経験が積まれれば、ご自身の好みに合わせて抽出時間を調整し、お茶の味をカスタマイズできます。
抽出時間が記載されていない場合は、細かい茶葉では2〜3分、大きな茶葉では3〜4分が一般的な目安です。
ティーコジーを使うのはこのタイミングです。ティーコジーを使えば、お湯の温度を保つことができ、さらにおいしい紅茶を楽しむことができます。
6.軽く混ぜる <ティーポット内のお茶の濃度を均一にする>
ティーポット内のお茶は、底の部分が味が濃く、上部が薄くなっています。
これを解決するためには、スプーンを使って軽くかき混ぜ、お茶の味を均一にするのがおすすめです。
ただし、混ぜ過ぎには注意してください。過度に混ぜると、不必要な渋みが出てしまう可能性があります。
7.紅茶をサーブ用ティーポットに移す <ポット to ポット>
紅茶を蒸らした後、味が過剰に濃くならないようにするためには、適切な抽出時間に注意し、予め温めたサーブ用ティーポットに紅茶を移すことが重要です。この作業を紅茶の専門用語で「ポット to ポット」と言います。
抽出用のティーポットに茶漉しが付いていれば直接注げるので便利です。茶漉しが付いていないティーポットであれば、ティーストレーナー(茶漉し)を使って茶葉が入らないように注ぎましょう。
最後に、ティーポットの「ゴールデンドロップ」と呼ばれる最後の一滴まで大切に注ぐこと。この一滴には、紅茶の豊かなコクと美味しい渋みが凝縮されています。
サーブ用ティーポットがないときの直接注ぎ方
ティーポットが一つしかない場合でも、直接ティーカップへ紅茶を注ぐことは可能です。
ただし、この方法では最後のほうで紅茶が濃くなりがちなので、各カップに均一な濃度と量が行き渡るように慎重に注ぎ分ける必要があります。
なお、多人数分を一回で淹れる際はどうしても濃さにムラが出てしまうので、味の均一性を保つためにサーブ用のティーポットを用意することをおすすめします。
8.ティーカップに注ぐ
紅茶をティーカップに移すとき、
理想的な紅茶の飲用温度は60~70℃とされています。熱すぎず、少し冷めた状態の方が、紅茶の味をしっかり楽しむことができます。適温になったらお楽しみください。
また、ティーポットに紅茶が残っている場合、ティーコジーを使って約20〜30分間、適切な温度を保持することが可能です。この方法は、時間をかけて紅茶を楽しみたいときにおすすめです。
紅茶をより楽しむためのポイント
お気に入りのカップで楽しむのも良いですが、紅茶をより楽しむためのカップ選びにもポイントがあります。
カップの内側が白いものであれば紅茶の色が引き立ち、目でも楽しめます。
また、口の広いカップを使用すると香りがより広がり、紅茶を一層楽しむことができます。
【初心者向け】簡単ステップで学ぶリーフティーの淹れ方 まとめ
- お湯を沸かす
- ティーポットを温めておく
- 茶葉を正しく計量して入れる
- お湯を注ぐ
- 茶葉を蒸らす
- 軽く混ぜる
- サーブ用ティーポットに移す
- ティーカップに注ぐ
一つ一つの工程にそれぞれ注意すべきポイントがありました。
最初に述べたように、「丁寧に淹れること」と「その作業の必要性を理解すること」が大切です。
ティーポットを予熱したり、二つのポットを使うことは、一見面倒に感じるかもしれません。しかし、その理由を理解し実際に行うことで、紅茶の味わいがさらに深まります。
また、茶葉とティーポットを使った本格的なストレートティーの淹れ方は、さまざまな紅茶の基礎となるので、ぜひ身につけておくのがおすすめです。一度覚えれば難しいことはありませんので、ぜひ挑戦してみてください!