冬の食卓に欠かせない白菜は、そのシンプルさと使い勝手の良さで、様々な料理に活躍します。しかし、その大きさから、使い切る前に余ってしまうこともありますよね。
この記事では、白菜の賢い選び方、そして白菜を長持ちさせるための保存方法をご紹介します。
以前、白菜を使いきれなかったり、見た目が悪くなってしまった経験がある方も、この記事をぜひ参考にしてみてください。
白菜の選び方
白菜の旬は秋の終わりから冬にかけてです。「寒締め白菜」として知られる霜に当たった白菜は、冬に特においしいとされています。
新鮮な白菜の選び方①丸ごとの白菜
新鮮な白菜を選ぶ際は、外葉の見た目や葉の巻き具合、切り口の状態を確認します。
白菜の外葉の色と状態
丸ごとの白菜を選ぶ時は、外葉の色と状態をチェックしましょう。
新鮮な白菜は外葉が鮮やかな緑色で、しっとりとしています。しおれていたり、黄色く変色しているものは、収穫から時間が経っている可能性があります。
白菜の芯の状態
芯の状態も重要です。白くてみずみずしい切り口が新鮮な証拠です。
芯が茶色く変色していたり、乾燥しているものは新鮮でないサインです。
また、白菜の内部は見えませんが、巻きがしっかりしているものは、中もしっかりしています。巻きが緩い場合は、中が空洞になっている可能性があります。
新鮮な白菜の選び方②カットされた白菜
カットされた白菜を選ぶ際には、切断面を確認することが大切です。
時間が経過すると、切断面は空気に触れて変色するため、色が濃くなっているものは避けましょう。
新鮮な白菜は中身がしっとりしており、葉がぎっしりと詰まっています。芯の大きさにも注意しましょう。白菜の芯が大きすぎると、味が落ちることがあります。理想は、芯が全体の約1/3の大きさであるものを選ぶことです。芯が盛り上がっている白菜は、収穫後に時間が経過し、栄養が芯に集中している兆候です。これは味が劣る可能性があるため、盛り上がっていないものを選ぶのが良いでしょう。
これらのポイントを押さえて白菜を選べば、その美味しさを最大限に楽しむことができます。白菜の魅力を再発見し、多様な料理に活用してみてください。
白菜の種類
一般的には丸くてたまご形をした白菜を思い浮かべるかもしれませんが、他の形状の白菜も存在します。
白菜は元々中国原産で、初期のものは葉が外側に広がる形をしていました。品種改良を経て今の形になり、日本にも伝わってきました。
長崎白菜のように丸くない形状の白菜もあり、漬物などに利用されています。
小さい家庭向けには、標準サイズより小さいミニ白菜も市場に出ています。
白菜の保存方法
白菜を一度にすべて使用するのは難しいため、適切な保存方法が重要です。
白菜の理想的な保存温度は0〜4℃で、冷蔵が推奨されていますが、冬場は常温でも大丈夫です。
ただし、これは丸ごとの白菜に限ります。
一度カットされた白菜は、常温では早く傷んでしまうため、冷蔵庫での保存が必要です。
白菜を常温で保存する場合、丸ごとの状態で保存し、芯を取り除き、立てて冷暗所に保管し、新聞紙で包むと良いでしょう。これにより、白菜は鮮度を保ちやすくなります。
白菜の保存方法としての新聞紙包み
白菜を長持ちさせるためには、新聞紙で包むことが効果的です。
白菜は水分量が豊富なので、密封された状態では蒸れやすく、一方で放置すると乾燥してしまいます。
新聞紙で包むことにより、白菜が適度な湿度を保ちつつ、乾燥を防ぐことができます。
白菜の保存期間の目安
通常、涼しい環境下での白菜の保存期間は約3〜4週間です。
ただし、温度変動が激しい場合は白菜が早く傷むことがあるため、使いかけの白菜は小さくなったら冷蔵庫へ移すことをお勧めします。
冷蔵での白菜保存
湿度を調整できる野菜室は、水分を含む白菜の保存に最適です。
白菜の保存方法は、丸ごとかカットしたかによって異なります。
丸ごとの白菜は、芯を取り除いた後、新聞紙で包んで冷暗所で立てて保存します。
この方法で冷蔵庫内では約3〜4週間保存可能です。
カットした白菜の保存
カットした白菜は空気に触れる面が増えるため傷みやすくなります。
このため、ラップでしっかりと包んで保存することが大切です。
特に細かくカットされた白菜は、ジッパー付きの袋に入れて空気を抜くことで、約1週間程度保存することが可能です。
塩を加えて漬物風にすることで保存性をさらに高めることができます。
爪楊枝を使った白菜の保存方法
白菜を保存する際には、通常芯を取り除く方法が用いられますが、これに代わる手軽な方法として爪楊枝を利用することがあります。
爪楊枝を数本、白菜の芯に挿し込むことで、最小限のダメージで白菜の新鮮さを保つことができます。
この方法は、白菜の傷みを遅らせると同時に、誤って包丁で手を傷つけるリスクを減らします。ただし、使用する際は爪楊枝が折れないように注意が必要です。
白菜の冷凍保存
長期間白菜を保存するには、冷凍が有効です。
カットしてから冷凍することで、使用時の手間を省くことができます。
白菜を冷凍する際は、水気をよく拭き取り、ジッパー付きの袋に入れると良いでしょう。
金属製のトレイを使うと、急速に冷凍でき、品質の劣化も防げます。
白菜の冷凍前処理方法
白菜を効率的に保存するためには、適切な下処理が重要です。
特に、白菜を茹でてから冷凍する方法はスペースを節約でき、おすすめです。
まず、白菜を食べやすいサイズにカットし、沸騰したお湯で30〜40秒ほど茹でてください。
これにより、体積が減少し、生の状態よりもコンパクトに冷凍できます。
茹で上がった白菜は、冷水で冷やした後、水分をしっかりと絞り、ラップで一つずつ包んでからジッパー付きの袋に入れると、使用時に非常に便利です。
塩もみによる冷凍保存
前述した冷蔵での塩もみ保存法は、冷凍保存にも適しています。
白菜の重量に対して約2%の塩を均等に振り、手でしっかりと揉み込んで水分を抜くことで、白菜がコンパクトになります。
水分を十分に絞った後、ラップで包み、冷凍用のジッパー付き袋に入れると長期間保存できます。
解凍後はおひたしとしてそのまま食べられるので便利ですが、使用時には塩分量に注意が必要です。
冷凍保存の期間と適切な解凍方法
白菜の冷凍保存はおよそ1ヶ月が目安です。
再冷凍は品質の劣化や細菌の増加を招くため避け、必要な分だけを解凍することが重要です。
解凍は冷蔵庫内でゆっくりと行うのが最も良く、常温での解凍は避けてください。
解凍した白菜は、スープや炒め物にそのまま加えることができますが、凍った状態での調理は加熱時間の調整が必要です。
白菜に見られる黒い斑点について
白菜に時折見られる黒い斑点は洗っても消えないため、カビや虫の存在を疑うこともありますが、実はこれらの斑点はポリフェノールという成分です。
ポリフェノールはワインやお茶にも含まれ、抗酸化作用や抗菌作用があり、健康や美容に寄与します。
ストレスにさらされた白菜はポリフェノールを多く生成するため、黒斑がある白菜は環境ストレスの影響を受けて育った証拠です。
これらの斑点は健康に影響はないので安心して食べて大丈夫ですが、ストレスを受けた白菜は甘みが減り、鉄分も少なくなり、水分を多く含むために傷みやすく、日持ちがしません。
そのため、できれば早めに消費することをおすすめします。
白菜の外葉の使い方
市場で白菜を購入する際には、外葉を捨てるための箱が設置されていることがあります。
外葉を避ける理由は、他人が触れた可能性や土や虫、農薬の残留などです。
外葉は硬いため食べにくいと感じることもありますが、適切に洗えば問題なく食べられます。
硬い食感は、煮込み料理や細かく切っての使用に適しています。
白菜が傷むときの変化
白菜に見られる黒い斑点は無害ですが、白菜が傷んだり腐ったりするとどのように変わるでしょうか?
時間が経つにつれ、白菜は茶色や黒に変色し、これらの変色は斑点とは異なり、より大きなシミとして見分けることができます。
部分的に変色している場合、その部分を取り除けばまだ食べられますが、変色が広がり白菜が柔らかくなり、異臭や液体が出ると、加熱しても味が悪く消化にも悪いため、食べることは避けた方が良いです。
白菜の保存全般について
白菜を選ぶ際は、外葉の新鮮さや切り口の状態を見て、適切なサイズと形状を選びます。保存方法としては、常温、冷蔵、そして冷凍がありますが、下処理を施してからの冷凍が特に効果的です。冷蔵庫で自然解凍する方法が推奨され、これにより白菜の味と栄養を最大限に保ちながら使用できます。これらの方法を適切に活用することで、購入した白菜を無駄なく、多様な料理に活用できるようになります。