今回は、手軽にできてとても美味しい「オンザロック方式」のアイスティーの作り方をご紹介します。
暑い夏にぴったりの涼しげな、しかもとても美味しいアイスティーがすぐに作れちゃいます。
時間がないときや、急な来客のおもてなしにもピッタリ!ぜひ試してみてください。
オンザロック方式で作る簡単アイスティー
アイスティーを作る方法は主に二つあります。
「熱湯で淹れた紅茶を氷で急激に冷やす方法」には、オンザロック方式やダブルクーリング方式、水差し方式などがありますが、今回は特に簡単で手軽にできるオンザロック方式に焦点を当ててご紹介します。
オンザロック方式で作るアイスティーの魅力
オンザロック方式でアイスティーを作るメリットには、以下の3つのポイントがあります。
- 熱湯で茶葉をしっかりと抽出することで、深い味わいの本格的なアイスティーが楽しめる
- 準備時間が短く、飲みたいときにすぐに味わうことができる
- 少量からでも手軽に作れるため、一人分の用意も簡単
オンザロック方式でアイスティーを作る3つのメリットを、ひとつひとつ詳しく解説します。
1.熱湯抽出による紅茶の豊かな風味
水出し方式は、タンニンが少なく抽出されるため、渋みが抑えられマイルドな風味が楽しめますが、その方法では特定の茶葉の持つ本来の美味しさが完全には引き出せないこともあります。
特に、アッサムやダージリン、ディンブラのように渋みが特徴的な茶葉では、その渋みが風味の重要な部分を形成しており、美味しさのポイントです。
こういった茶葉をアイスティーで楽しみたい時は、水出し方式では物足りなく感じるかもしれません。
これに対し、オンザロック方式は熱湯で抽出するため、茶葉の豊かな渋みや香りをしっかりと引き出し、より深みのある味わいを楽しめます。
アッサムやダージリン、ディンブラなどは渋みが風味の重要なので、水出し方式よりオンザロック方式の方が適している
2.手軽にすぐ楽しめる!オンザロック方式の迅速さ
オンザロック方式でアイスティーを作る最大のメリットは、その速さにあります。
水出し方式の場合、茶葉によっては8時間から10時間もの抽出時間が必要ですが、それに比べオンザロック方式ならたった数分で準備完了。
突然の来客があったときでも、すぐにお茶を提供できる便利さがあります。
さらに、熱湯で手早く抽出するため、通常のホットティーを作るよりもさらに早く完成させることが可能です。
3.一人分から簡単に!オンザロック方式の手軽さ
水出し方式では作る際の量を調整するのが難しいため、一人分の作成が難しいですが、オンザロック方式を利用すれば、一人分のアイスティーもすぐに作れます。
一人でゆっくり静かにティータイムを楽しむ時にもぴったりです。
もちろん、多くの量を一度に作ることも可能ですから、どんなシチュエーションにも対応できてとても便利です。
オンザロック方式のデメリット
オンザロック方式でアイスティーを作る方法は便利ですが、いくつかの問題点・デメリットもあります。
- 氷を使用するため、クリームダウンと呼ばれる現象が起きやすい
- 味の微調整が難しい
- 大量に作って保存することができないため、飲むたびに新たに作る必要がある
1.オンザロック方式におけるクリームダウン現象とは
クリームダウン現象とは、アイスティーが白く濁ってしまうことを指します。
この現象は、紅茶のカフェインと渋み成分のタンニンが冷却過程で結合し、濁りを生じさせるために起こります。特に、紅茶を氷で急速に冷やすオンザロック方式でよくみられる現象です。
温度が徐々に下がる際にもこの現象は発生しやすいですが、主な問題は見た目の悪さです。
ただ、クリームダウンを防ぎ、見た目も美しいアイスティーを作る方法はあります!
この後ご紹介するやり方で、見た目も美味しいオンザロック方式のアイスティーに挑戦してくださいね。
2.オンザロック方式における味調整の注意点
オンザロック方式でアイスティーを作る場合、ホットティーの作り方とは異なり、お湯の量や抽出時間を変える必要があります。
このため、わずかな量や時間の違いが味に大きく影響を与えることがあります。
水出し方式と違ってただ時間を置くだけではなく、より精密な調整が求められるため、注意が必要です。
しかし、基本的にはシンプルな方法ですので、自分の好みに合わせて何度か調整を試み、最適な分量や抽出時間を見つけることが大切です。
3.オンザロック方式での大量生産の課題
オンザロック方式でアイスティーを作る際、ティーポットを使って熱湯で抽出するため、水出し方式に比べて一度に作れる量に限りがあります。
大きなティーポットを用いれば多く作ることも可能ですが、それでも複数回に分けて抽出する必要があるため、多くの人に対応するのは難しいです。
そのため、大量のアイスティーが必要な場合は、一度にたくさん作れる水出し方式が適しています。
オンザロック方式でアイスティーを作る手順<準備編>
オンザロック方式でアイスティーを作る際、準備するものをご紹介します。
準備するもの
- 抽出用ティーポット
- サーブ用ティーポット(甘みを加える場合に使用、ストレートであれば不要)
- 耐熱グラス
- 氷
- お好みの茶葉(ティーバッグでも可)
- 砂糖(甘みを加える場合)
準備のポイント
- 甘みを加える場合は、必要な材料をあらかじめ用意しておく
- ストレートで飲む場合はサーブ用ティーポットは不要
- 一人分だけ作る場合、準備はさらに簡単
- グラスに直接熱いお湯を注ぐ際には、温度差によるグラスの破損に注意する
- 耐熱グラスの使用がおすすめ
アイスティー用の茶葉の選び方
アイスティー用には、リーフティーやティーバッグどちらも使えますので、お好みに応じた紅茶を選んでください。
タンニンが多く渋みの強い種類の茶葉、例えばアッサムやウバは、クリームダウンを起こしやすいので通常は避けたほうが良いとされますが、適切な方法で淹れれば問題ありません。
アイスティーは香りがホットティーよりも控えめになりがちなので、香りより味を重視して選ぶのがおすすめです。
フレーバーティーの場合、ホットで淹れた時に強く感じる香りも、アイスにすると適度になり、良い香りを楽しめます。
もし過去に購入したフレーバーティーで香りが強すぎたと感じたものがあれば、アイスティーとして試してみると、新しい発見があるかもしれません。
その香りがアイスでは飲みやすく感じられることもあります。
オンザロック方式でのアイスティーの作り方
オンザロック方式でのアイスティーを作る方法をご紹介します。
①ティーポットを温める
最初にティーポットにお湯を入れて温めます。これは、お湯を加えたときに温度が下がるのを防ぎ、茶葉の成分を効率よく抽出するためです。
②茶葉を入れる
リーフティーを使う場合はティースプーン1杯(2.5〜3g)が一人分です。
ティーバッグを使用する場合は、一人分に一包で必要な人数分入れてください。
正確な量を計るためにデジタルスケールの使用が便利です。
③お湯の量を調整する
氷で薄める予定なので、通常より濃い味の紅茶を淹れるために必要なお湯の量は、通常の半分です。
一人前には約75〜80mlのお湯を使用します。
④浸出時間を短くする
使用する茶葉により抽出する時間は違ってきますが、ホットティーに比べて蒸らす時間を短くしてください。
お湯の量が少ないため、雑味が出るのを防ぐために短めに設定します。
⑤サーブ用ティーポットへ移す
(ストレートで作る場合は、この工程を省く)
砂糖を加える際は、サーブ用のティーポットに、このタイミングで熱い紅茶を移します。
この際、ホットティーを作る時の「ゴールデンドロップ(最後の一滴まで注ぐ)」は避けた方が良いです。なぜなら、最後の一滴まで注ぐと渋みが強くなりすぎてしまうからです。
砂糖を加えるとクリームダウンを防ぐ効果があります。
⑥氷入りのグラスに注ぎ急冷する
たっぷりの氷を入れたグラスに熱い紅茶を注ぎます。
その際、熱い紅茶でグラスが割れないように注意してください。
なるべくグラスに直接当たらないよう、氷の上に注ぐのがいいですよ。
⑦マドラーで混ぜる
紅茶をマドラーで軽くかき混ぜ氷を溶かし、すばやく冷却します。
これで完成です。
クリームダウンを防ぐためのポイント
クリームダウンを防ぐために重要なポイントをいくつかまとめました。
- タンニンが少なく、渋みが控えめな茶葉を選ぶ。
- 砂糖を加える。
- 氷に紅茶を注ぐ際は、素早く一気に冷やすこと。
これらのポイントを守ることで、クリームダウンを避け、透明感のある美しいアイスティーを作ることができます。
簡単!オンザロックで作るアイスティーレシピ まとめ
この記事では、手軽にできる美味しい「オンザロック方式」のアイスティーの作り方をご紹介しました。
アイスティーの淹れ方には様々な方法があり、書籍やインターネットで調べると蒸らし時間など細かい違いがあるので迷ってしまいますよね。ただ、正解を気にせずに美味しい紅茶を楽しめるのが一番だと思います。
ぜひ、この暑い季節に様々なアイスティーを試して、自分にとっての最良の一杯を見つけ出してくださいね。